2019年3月4日月曜日

APEC Voices of the Future 2018 の巻

昨年11月12日~18日で、パプアニューギニアの首都、ポートモレスビーに行ってきました。APEC CEO Summit にユース使節として参加するためです。
とりあえず、集合写真(笑)



APEC加盟国21エコノミーのうち、15エコノミーから大学生・院生くらいの若者が集まって、実際のAPEC会合と同じテーマを話し合う。そして最後にはYouth Declarationをドラフトし、ユース使節が署名する。それが、APEC Voices of the Future です。

2018年のテーマは"Harnessing Inclusive Opportunities, Embracing the Digital Future" (包摂的な機会を創出し、デジタルな未来を迎え入れる)でした。
つまり、技術革新の波に取り残されることなく、かつ、それを富める者・力のある者の手の内に留めるのではなく、弱者を包摂する仕組みにいかに生かすことができるか、そのような内容です。

まず、各エコノミーのユース使節の代表者が、VoFのテーマに合わせたスピーチ、あるいはプレゼンを行いました。日本代表団のスピーチでは、先頭を突っ走りながら後に続く者を鼓舞するリーダーに代わって、「しんがりを守るリーダーシップ」が必要になってきている、というのを中心に語りました。「我が国の強み」を中心に語る使節団が多い中、私たちはあえて、メンタルヘルスを公に語れない、ジェンダーに基づいた差別が根強い、など日本社会のもつ「弱点」を正直に語り、他のエコノミーとの交流を通じて、私たちも謙虚に学んでいきたいし変わっていきたい、ということを訴えました。そのような内容のスピーチを、技術的にも経済的にも発展国である日本の代表団がしたことが良い意味で意外だったらしく、スピーチ後の休憩時間には、色んなエコノミーの若者が「心を打たれた」「日本社会も色んな困難を抱えているんだね」と声をかけてくれました。純粋に嬉しかった。

あと、日本だけ、唯一使節団が全員女性でした笑
スピーチでは「日本のリーダーシップポジション、政治家、閣僚には女性が少ない」と言っていた割には、ユースメンバーは5人とも女性で、「日本男子学生はどうしたの?」と聞かれまくりました。ほんと、どうしたの?就活とか忙しかったのかな、、、

GraSPPホームページには、日本人ユース使節団が書いた、VoFに参加しての感想文が載っています。一人ひとり、印象に残ったことや、感じたことが違うので、読んでいて興味深いと思います。わたしもリフレクションを書いたので、興味があればご一読ください。

でもやっぱすごかったのは、マイク・ペンス米副大統領と習近平中国国家主席のスピーチを生で聴けたことでした。スピーチからしてバチバチだったので、後日、首脳レベルの声明文がまとまらなかったと聞いて、「うん、まああの調子じゃ無理ないな」と思いました(笑)